ワキガ

もしかしてワキガ?セルフチェック

もしかしたらワキガかもしれない、という場合には、以下のセルフチェックを試してみてください。

体質

  • ティッシュを5分間、腋に挟んでからにおいをかぐと、硫黄や酢のようなにおいがする
  • 耳垢が湿っている
  • 白いシャツを1日着ると、腋の部分が黄ばむ
  • 両親のうちどちらかがワキガである
  • 汗の量が人よりも多い

生活習慣

  • 生活リズムが乱れている
  • 睡眠時間が不足気味
  • 食生活が乱れている
  • 運動習慣がない
  • ストレスを抱えている・解消できない

ワキガはどんな匂い?特徴は?

ワキガはどんな匂い?特徴は?

ワキガの匂いは、1つではありません。日本人の場合は、以下のような匂いであることが多くなります。

  • ミルクのような匂い
  • 酢のような匂い
  • 硫黄のような匂い
  • スパイスカレーのような匂い
  • カビのような匂い
  • 蒸し肉のような匂い
  • 生乾きのような匂い
  • 鉄っぽい匂い

なお、どれかが単独で現れるケースと、複数の匂いが混じっているケースがあります。

ワキガのニオイの原因は主に3つ

皮膚には、汗を出す汗腺と、脂を出す皮脂腺とがあります。汗や脂が多い状態で常在菌が繁殖することで、汗・脂が分解され、嫌なニオイが発生します。

「アポクリン腺」が分泌する汗

「アポクリン腺」が分泌する汗

汗を出す汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺があります。
エクリン腺から分泌される汗はサラサラしており、発汗直後はニオイがありません。
しかしアポクリン腺から分泌させる汗は、白く濁っておりべたついています。これは、タンパク質、脂肪酸、糖質、アンモニアといった、ニオイの原因となる物質が多く含まれているためです。そしてアポクリン腺は、腋・乳首・陰部・耳などに存在しており、そこからの発汗によって嫌なニオイが発生しやすくなるのです。

皮脂の過剰分泌

皮脂の過剰分泌

皮脂を分泌する皮脂腺は、顔・頭・胸・背中・陰部などを中心に、全身に存在します。皮脂には、肌の潤いを守ったり、弱酸性を維持することで雑菌の繁殖を防いだりする役割があります。
ただ、皮脂が長時間留まると、常在菌に分解されて、嫌なニオイを引き起こします。

雑菌が繁殖しやすい環境

雑菌が繁殖しやすい環境 雑菌が繁殖しやすい環境

表皮ブドウ球菌やアクネ桿菌、黄色ブドウ球菌といった常在菌は、皮膚のバリア機能を維持するなど、皮膚の健康を守るために大切な役割を果たしています。
ただ、汗や脂を放置していると、常在菌や雑菌の繁殖が過剰になり、ワキガ特有の嫌なニオイも発生しやすくなります。

ワキガは遺伝する?後天的なワキガの原因は?

ワキガになりやすいという体質は、親から子へと遺伝する可能性があります。
親のどちらかのアポクリン腺や皮脂腺が多かったり、分泌量が多いといった場合には、その体質が遺伝し、子どももワキガになる可能性が高くなります。特に、両親ともにワキガ体質である場合には、注意が必要です。
その他、後天的な要因によってワキガが悪化することがあります。

ストレス・疲労

ストレスや過労、あるいは生活リズムの乱れや睡眠不足によって自律神経のバランスが乱れると、アポクリン腺、エクリン腺からの発汗が促進されます。

肥満

太っている人は、痩せている人より体温調節のためにより多くの発汗が認めらます。
また、一見して太っていない人であっても、内臓脂肪が多い場合には、同様に発汗量が多くなります。
汗の量が多くなれば、雑菌が繁殖しやすく、ワキガの原因の1つになります。

飲酒・喫煙

アルコール、ニコチンはどちらも汗腺を刺激する物質であり、汗の量が多くなります。

性ホルモン

性ホルモンの量が多いと、アポクリン腺が活性化し、ワキガの原因となるべたついた汗が出やすくなります。
特に、思春期や女性の妊娠中・生理中は、性ホルモンの分泌が活発になるため、一時的にワキガの症状が出るということもあります。

ワキガを治す方法

ワキガの治療法には、以下のような方法があります。
ワキガの程度、患者様のご希望などに応じて、適切な治療法を選択していきます。

ボトックス注射

ボツリヌス菌から抽出した「ボトックス」を腋に注射します。
治療時間が短く(5~10分程度)であり、ダウンタイムも短いというメリットがあります。効果は、4~6カ月程度持続します。

手術

局所麻酔下で腋を切開し、嫌なニオイの原因となるアポクリン腺を取り除きます。
効果は半永久的ですが、腋には2~4センチほどの傷痕が残ります。

ミラドライ

マイクロ波を照射することで、腋にある汗腺を破壊する治療です。
効果は手術と同様、半永久的に続きます。また、切開などが不要であるため傷痕も残りません。

自分でできるワキガ対策

ワキガの程度によっては、ご自身できる対策のみで快適に過ごせる場合もあります。
まずは以下のような方法をお試しいただき、不安が残る場合には、当院にご相談いただければと思います。
もちろん、根本的な解決を目指し、すぐに当院にご相談くださっても結構です。

こまめに汗を拭く

汗をかいた時にはすぐに拭くことで、雑菌の繁殖および嫌なニオイの発生を防ぐことができます。
もちろん、着替えたりシャワーを浴びたりといった方法も有効です。

腋毛を処理する

伸びた腋毛は、汗を腋に留まらせ、雑菌が繁殖しやすくなります。できれば処理しましょう。
ただ、カミソリで剃ると皮膚が傷つき、肌荒れやニオイの悪化につながることがあります。
ワックス・クリームによる脱毛、医療脱毛など、皮膚へのダメージが少ない方法で処理するのがおすすめです。

制汗剤などを使用する

汗の分泌を抑制する制汗剤には、スプレータイプ、軟膏タイプ、ローションタイプ、シートタイプ、パウダータイプなどがあります。
使い心地の良いものを選び、使ってみましょう。ただし、重度のワキガの場合には、あまり効果が期待できません。

アルコールで拭く

注射をする前にも使用する「アルコール綿」で腋を拭くと、嫌なニオイを防ぐことができます。
細菌や分泌物を取り除き、腋の清潔が維持されます。制汗剤よりも、高い効果が期待できます。
アルコール綿は、薬局やドラッグストア、スーパー、100円ショップなどで購入することができます。

食事の内容に気を付ける

肉類、揚げ物、バター・チーズなどの乳製品は、アポクリン腺を刺激するため、ワキガのニオイを悪化させることがあります。
摂りすぎないように注意してください。

よくあるご質問

ワキガになりやすい人はどんな人?

まず先天的な要因として、ワキガ体質の遺伝があります。アポクリン腺が多い・汗の分泌量が多いといった体質によってワキガである場合、その人の子どももワキガになる確率が高くなります。両親ともにワキガである場合には、子どもがワキガになる確率はより高くなります。

ワキガのにおいが強くなる原因

ワキガの人も、においの強さが常に一定であるわけではありません。また当然ながら人によっても程度は異なります。
ストレスや疲労が溜まっている時、飲酒・喫煙をした後、思春期、女性の場合は妊娠中・生理中などに、アポクリン腺が刺激されるなどして、においが強くなる傾向があります。
また、太っており発汗が多かったり、汗をかいたまま放置していたりすると、雑菌が繁殖しにおいが強くなります。

TOPへ