虫刺され

虫に刺されて赤い・腫れる…虫刺されとは

虫に刺されて赤い・腫れる…虫刺されとは

虫刺されとは、昆虫・クモ・ダニなどが吸血したり、噛んだり、刺したりすることで皮膚炎のことを指します。
赤み、腫れ、痒み、痛みなどの症状がよく知られています。

原因となる虫の種類と症状

蚊:赤く盛り上がり痒い

もっとも身近な虫刺されは、蚊によるものです。
直後から急激な痒みが生じ、赤く盛り上がります。ほとんどは、数時間のうちに自然消失します。

ダニ:1週間程かゆみ・腫れが続く

ダニは、室内であれば畳、カーペット、ソファ、クッション、ベッドなどに棲みついています。
多くは、数時間後か翌日にかゆみを伴う腫れが発生し、1週間程度続きます。

ブヨ(ブユ):激しい痒みと腫れ

小さなハエのような見た目をしています。水辺、原っぱなどにいるため、夏場の屋外での遊びの際に刺されるケースが多くなります。
半日~1日が経過してから、激しい痒みと腫れが出現します。

ノミ:赤い小さな斑点

ノミというと、犬や猫といったペットに付着しているイメージがあるかもしれません。
しかし実際には、吸血する時だけ動物に寄生し、それ以外の時間はカーペット、畳、部屋の隅などに隠れています。
刺されると、赤い小さな斑点が出現し、中央部がへこんでいるのが特徴です。また、非常に強い痒みを伴います。

毛虫:かゆみ・赤いブツブツ

毛虫:かゆみ・赤いブツブツ

針、トゲなどを持つ毛虫に刺されると、かゆみを伴う赤いブツブツが出現することが多くなります。
その他、蕁麻疹のような症状が現れることもあります。
毛虫の種類によっては、激痛を伴うものも存在します。

ハチ:強い痛み・赤い腫れ

ミツバチ、スズメバチ、アシナガバチなどのハチに刺されると、強い痛み、灼熱感、赤い腫れなどが生じます。悪化して出血したり、水ぶくれが生じたりすることもあります。ただ、これらの症状は通常、1日以内に治まります。
危険なのが、ハチ毒に対する抗体を持った人(以前にハチに刺されたことがある人)が刺された場合です。30分以内に、全身の強い痒み、吐き気、胃痛、蕁麻疹、むくみなどがアレルギー反応として起こります。アナフィラキシーショックを起こし、意識喪失や呼吸困難に陥ることもあります。救急外来の受診が必要です。

虫に刺された時の対処法

掻かない

痒みなどの不快感があっても、刺されたところを掻かないようにしてください。
痒みがひどい場合には、刺されたところを冷やすと症状が和らぎます。

洗い流して清潔にする

毒や汚れを落とすため、刺されたところを流水で洗い流します。

市販のかゆみ止めを塗る

痒みが我慢できない場合は、痒み止めや抗炎症成分を含む市販薬を使用するのが有効です。

毛虫:テープで毛を取り除く

毛虫による虫刺されの場合は、皮膚の上に毒のある毛が残っている可能性があります。セロハンテープなどを軽く当て、取り除いてください。

ハチ:毒針を取り除いて冷やす

ハチに刺され、毒針が残っている場合には、毛抜きを使って取り除きます。毛抜きがない場合には、爪の先で弾き飛ばすようにして取り除きます。その後、氷嚢などで患部を冷やします。

虫刺されが治らない時どうすればいい?

蚊やダニによる虫刺されは、それほど珍しいことではありません。そのため、様子を見て自然に治るのを待ったり、市販薬を使って治癒を図るという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、なかなか治らないような場合には、以下のような対応が必要です。

皮膚科を受診する

すぐに皮膚科を受診するというのが、もっとも安全で安心できる選択です。
虫に刺されたところから雑菌が入り、膿が溜まってしまうといったことも考えられます。
またお子様の場合には、患部を掻いてしまってとびひ(伝染性膿痂疹)になることがあります。

受診の目安

  • 赤み、痒み、腫れが良くならない・悪化している
  • 市販薬を5日使用しても改善しない
  • 水ぶくれができている
  • 発熱、蕁麻疹、吐き気などの全身症状がある

腫れた部分を冷やす

腫れた部分を冷やす

すぐに受診できない・市販薬が手元にない場合など、氷嚢、保冷剤などを使って冷やすと、痒みが和らぎます。
痒みを和らげることは、掻き壊しの予防にもなります。

搔き壊さない

搔き壊さない

引っ掻いて傷にしてしまうことを「掻き壊す」と言います。
掻き壊してしまうと、雑菌が侵入して症状が悪化しやすくなります。
日中は我慢できていても、寝ているあいだに無意識に掻いてしまうということがあるため、注意が必要です。

よくあるご質問

虫に刺されて大きく腫れてしまいました

腫れがひどい場合には、アレルギー反応を起こしている可能性もあるため、皮膚科を受診してください。特にハチに刺され、全身の強い痒み、吐き気、胃痛、蕁麻疹、むくみといった症状が出ている場合には、救急外来の受診が必要になることもあります。

虫に刺されたところが硬くしこりのようになってきたのですが…

そのしこりが長く残っており、痒みを伴うという場合には、結節性痒疹が疑われます。
お薬を使いながら掻かないように注意していれば、次第に改善します。

虫刺されの後に水ぶくれができたのですが…

水ぶくれは、できるだけ破らないようにしてください。破ってしまうと、細菌感染を起こし、とびひになることがあります。
摩擦が多いところにできてしまった場合など、中の液体を抜いた方が良い場合もあります。正しい処置を行うためにも、皮膚科を受診されることをおすすめします。

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